2021/6/23 室内楽で、ウィーンの森を散歩しませんか?!SchubertのOctet!

僕の所属する新日本フィルには【室内楽シリーズ】という企画がありまして、楽団員が公演ごとにプロデューサーとなり、演奏会をオーガナイズします。(今後も出演予定あります💡)
6/23(火)19:15より錦糸町駅徒歩5分の【すみだトリフォニーホール(小ホール)】にて、クラリネット首席奏者の重松希巳江さんプロデュースの回『ウィーンの森を一緒に散歩しませんか?』に出演させて頂きます。ほうほう、サブタイトルからして、なんだか楽しそうな演奏会ですね。
前半は爽やかなクロンマーさんの四重奏曲。

(誰?🙄)

そして後半メインの曲目は…

SchubertのOctet!!!

な、なんですと!?
というのも、このシューベルトの八重奏、なんと…!全部で1時間あります。

なんですとーーー!!!((((;゚Д゚)))))))


室内楽で1時間!気軽に「是非ご来場下さい」なんて書けたものではありません。ですが❗️ホント、これがクラシックの中でも屈指の名曲なんです。
チケット: 全席指定席 3000円
新日本フィル チケット(平日は10〜18時)
03-5610-3815

この記事を書いている間に、インターネットでの販売予定枚数は終了してしまいました。(えっ!)

僅かですが、残席ございます。チケットのお求めは上記↑のお電話にて、よろしくお願い致します。(コロナ禍にも関わらずご来場くださる方、ありがとうございます。ホールは充分な感染症対策をしています。)
こちらの僕のホームページでは、わざわざご覧頂いている皆さまへ向けて、ブログとして、僕の完全に個人的な想いを綴らせて頂きたいと思います。(基本的に今後も!)


前半のクロンマー

クロンマーの四重奏曲は、クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという編成の四重奏です。颯爽とウィーンの風が吹き抜けるような、『ウィーン古典派』のお手本のような全4楽章の曲。リラックスして聴いて「綺麗だな〜」と楽しむ事ができます😌
この曲の印象的な要素は、第3楽章トリオのチェロのピチカートです‼️(そう感じるのは、僕がチェロ弾きだから…ではないはず🙄)とても可愛らしい雰囲気の曲です。

クロンマーを聞いて、後半のメインディッシュを堪能する準備ができるという事なのです。たぶん。


後半のオクテット

今回演奏するシューベルトのオクテットは、全編にわたって明るく陽気な要素が多いです。お手本にしたベートーヴェンのゼプテット(七重奏曲)よりは優雅な印象、それに加えて、シューベルト独自の内向的で叙情的な表現、感情の揺れ、美しい和声と長いフレーズが特徴です。…と言われても😅、という感じだと思うので、超わかりやすく全6楽章を説明すると、こんな感じ。
  • 幕開けの1楽章‼️
  • ゆったりな2楽章。
  • 3拍子の3楽章🕺
  • ヴァリエーション(変奏曲)の4楽章。
  • 3拍子(2回目)の5楽章🕺
  • フィナーレ6楽章‼️
1,6楽章はエネルギッシュで、言わずもがな曲の顔と、締め。2楽章は大変美しい、唯一の緩徐楽章。4楽章の変奏曲では皆が次々に活躍します。それらに挟まれるスケルツォ的な3楽章は少し気楽に。
順々にリハする中でパッとしないからか、長大な曲に体力をやられたからか、某ボスに「この楽章、いる?」とまで言われてしまったのが、5楽章…。

要らない?そんなわけありません!😂

何を隠そう(?)、僕のこの曲1番のお気に入りは第5楽章なんです!(パチパチ👏)静かな感情の揺れから始まって、対話のなかでフレーズが展開していきます。『ハッピー!』とダイレクトに感じているというよりも、穏やかで幸せな日常をどこか遠くから見ているような、思い返しているような…。そんなシューベルトの音楽がステキ過ぎるんです(;ω;)

第1楽章と第6楽章は、主部はAllegroで快活な音楽。どちらもその前に短い序奏があります。
5楽章を受けてからの、6楽章の不安定な序奏を聞くと、僕はなんとなく『死』が意識されるような、深刻な音楽に感じます。死んでしまったとか、悲しんでるとか、そういう事ではないのですが、迫り来る死に思いを馳せてしまうというか、死の片鱗を垣間見ているような…。(※ただの一個人の、僕の感想です。)そして、あれ、夢オチ?!と思わせんばかりに主部のAllegro、フィナーレは始まるのです。

以上、ザッとオクテットの超個人的エモいポイントでした!皆さんも是非、この曲のご自身のエモポイントを見つけて下さいね。
※エモい…エモーショナルが語源、『感情が動かされる状態』『感情が高まる状態』

今回の演奏会、実は2020年の5月に行われる予定でしたが、コロナ禍の影響で中止(延期)になりました。2020年4月に、新日のテレワーク動画配信として、2楽章に挑戦↓。家族に借りたオフルのiPadは音をあまり拾ってくれませんでしたが😅なんとか動画は公開されました。
↓中止になる前の、一年以上前にしたリハーサルの時に録画した、宣伝用動画。(音質…😇)ちなみに、この時から配置は変わりました‼️

さて、演奏会に向けて、全1回、曲の想いをつらつらと書き記しましたが、いかがでしたでしょうか。オクテットは弦楽器5人(Vn2人、Va、Vc、Cb)と管楽器3人(クラリネット、ファゴット、ホルン)の8人で演奏します。シューベルトは長い曲ですが、不思議と親しみやすい曲でもあります。演奏を通して皆さまとウィーンの雰囲気を堪能できることを楽しみにしています。

皆さまのご来場をお待ちしております!


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